紙芝居劇むすび



大物 逝く

5月2日の18時ごろ 佐野善雄さん(享年93歳)が逝去しました。

2月6日にインフルエンザで入院後 持病の腎不全が悪化して
3ヶ月の長い闘病生活となりました。

リハビリに精をだし ベッドでは紙芝居の出し物の仕込みに励み
最後の最後まで 前を向いて努力を続けていました。
精も根も尽きたのでしょうか
数日前から 容態が悪化して 命にかかわる状態となり
今日関係者に見守られながら 安らかに息を引き取りました。
最後に残したのは「宮城公演に行けなくて すまん」という侘びと
「ありがとう」という言葉と とびきりの笑顔でした。

出会った頃は無口なおじいさんでした。
中井さんに声をかけられても 遠慮して事務所に入ってきませんでした。
数年かけてみんなとちょっとずつ打ち解けて

89歳だった2009年ごろよりむすびに参加
みるみるうちに スターダムへと駆け上がり
むすびの看板役者として 自慢の喉を披露したり
手品に 自作の浪曲に みんなを楽しませてくれました。

その素朴な語り口と 何事にも手を抜かない真剣さ
超高齢とは思えないほど パワフルに ガンガン突き進み
むすびに活気を与え 数々の交流ではたくさんのファンを増やしました。

もうあのはじけるような笑顔や 割れんばかりの歌声が聞こえないのは
とてもさびしいです。
最後まで「むすびに帰りたい。紙芝居に出るんじゃ」と
希望を燃やしていた佐野さん。
「むすびを通じて たくさん人と出会った。これからも出会いたい」と
みなさん一人一人を愛し 愛された佐野さん。

長い人生 お疲れさまでした。
あなたに出会えてよかったです。たくさん楽しい思い出をありがとう。

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提供:江里口暁子

尚 葬儀の日程決定は連休明け7日(月)の予定となっております。
決まり次第 このブログにてお知らせします。
by musubi-pro | 2013-05-03 00:08 | むすび日記
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西成・釜ヶ崎で紙芝居をするおじさんたちの表現活動

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