紙芝居劇むすび



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おじさんたち いつもありがとう

今日は敬老の日。
高齢化の波が寄せる釜ヶ崎のあちこちでも
敬老会がひらかれていた。

むすびでは9月生まれ・10月生まれのメンバーの誕生会も兼ねているので
今日のメニューはお赤飯!そして慢性的な野菜不足のおじさんたちのために
(おじさんたちだけではないかも)野菜たっぷり味噌汁。

いつも来てくれる仲間たちに加えて 最近知り合った人や
今日たまたま訪れた人などが出入りして にぎやかな一日となった。

90歳の卒寿を祝ってもらったSnさんは
「90年間生きてきて こんなふうに祝ってもらったのは初めてじゃ」と
涙をこぼした。「真心がこもっとるもん」。との言葉に
一同もジーン…

Tbさんに恒例の生け花のお点前を見せてもらおうと
見守っていると 最初の1本だけ自ら生けて
「今日は みんなで生けましょう」と とっても粋な提案をしてくれた。
恐る恐る 花を生けていく仲間たち。
「わしは投げ込み流」 「わしは(残った花も生ける)もったいない流じゃ」
など 新流派が続々できるあたり むすびのおじさんたちっぽい。

阪神タイガースファンのSnさんには タイガースのマスコット ラッキーくんの
ぬいぐるみが贈られた。「サイコー!うーれしい~」とラッキーくんにキスの嵐で 
喜びをめいっぱいに表現してくれるSnさん。
この人を見ていると 長生きっていいな と自然と思える。
どうやったら こんなに謙虚に 素直に 美しく歳を重ねられるのだろう。

みんなで見上げた空に ヒコウキ雲がでていた。
同じ一点を見つめるみんなの顔の すがすがしいこと。
「天まで上がれ~ 天まで上がれ~」 と誰かが歌っている。
おじさんたちといると 雲ひとつで こんなに感動できるからすごい。

おしゃべりして ケーキを食べて
おじさんたちと過ごす一日。ゆっくりと でもあっという間に時間が過ぎる。

最後 おじさんたちに「ネコちゃんの紙芝居やって!」とみんなでねだって
紙芝居を上演してもらった。みんなが優しく見守る。

こうしていつもみんなを受け入れてくれて 一緒に遊んでくれる
おじさんたちに 「一日でも長生きして 一緒に楽しみましょう!」と
感謝と願いの気持ち。

肩ぐらいもんであげればよかった。
by musubi-pro | 2009-09-21 19:36 | むすび日記

むすびワークショップ

人権ワークショップ研究会代表の幸田英二さんを迎えて
2日間のワークショップを開催した。

幸田さんご自身が障害やコンプレックスを乗り越えて
スタントマンをされたり 今こうしてあちこちを飛び回っているという
お話をされた。
 誰にも悩みはあるよ。殻を破って幸せになってほしい
そんなメッセージを感じたのか 目を閉じてうなずいている人も。
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会場には両日とも25人もの人が来てくれた(むすび含む)。
中には東京 滋賀 三重から来て下さった人もいるし
車椅子に乗った人も 視覚障害のある方も 大学生もいるし
西成に在住していて 興味をもって飛び込んでくれた方もいた。

2日間のワークは 自尊心に関わるものだったり
自分を喜ばせたり 悲しませる言葉だったり
多くは他の参加者の人たちとの対話であり
自分の気持ちを語ることに 時として苦しみながら
人の話に引き込まれたり 内容の濃い時間を過ごした。
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むすびも紙芝居を披露したり 歌を披露したり
おじさんたちには いつも誰かが寄り添ってくれていて
こんな老後を過ごしているおじさんたち うらやましい!と
思ってしまう。

そして感じたのは やはり人はつながりを求めている ということ。
誰かと話したり 心が通じ合うことが いかに人生を豊かにするか。
おじさんたちはその実践者である大先輩だから
こんなにもみんなに敬われている。

「こんなワークショップ 毎月やってほしい」とか
「これを機に酒の量減らすわ」とか
「大学で進路に迷っていたところ 気持ちがすっとした」
など それぞれの人が それぞれの生活で活かせることを見出せたようで
ワークショップやってよかったなぁと うれしかった。
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あとからじわじわと考えさせられそうな そんなワークショップでした。
by musubi-pro | 2009-09-13 21:43 | むすび日記

近所の保育園へ

釜ヶ崎にある わかくさ保育園で年1回 紙芝居をする日。

今週90歳になるSnさんは こどもたちの顔が見たくて
大好きなデイサービスをお休みして 朝からスタンバイ(公演は夕方からなのに)。

長い待ち時間なので 稽古を2回して
あとはおしゃべりタイムとなった。
戦争の影が落ちていた昭和初期生まれチームの国語の教科書の話。
「サイタ サイタ サクラガサイタ」「ススメ ススメ ヘイタイススメ」
教育勅語の出だしも いまだに暗唱できる。

大正生まれのSnさんの小学生時代は「平和なもんじゃ~」とのことばどおり
「ハナ ハト マメ マス…」

試験管に割りばしさして お店の人が売るたびに引っこ抜いてくれていた
アイスクリームの話。
「ふっるい 話やの~!」 と自分たちでも驚いている。
おじさんたちが子供のころだから 70年以上も前の話だ。

朝から気合いが入っていただけに 午後にはトーンダウンし
目がしょぼしょぼしている人も。
でも時間になって保育園に行き 準備をしているとまた目が輝きはじめた。
「こどもたちを拍手で迎えよう」 と Snさん。うれしさが伝わる。

紙芝居はロレツがまわらなかったり 自分の出番がわからなかったり
いつものようにドタバタだったけど
こどもたちは案外冷静に見守ってくれていて
あとで聞くと ちゃんとストーリーも追ってくれているし
今まで公演してきた作品も覚えてくれている。

「おっちゃん ありがとう。またきてね。」

これだけで 天にも昇るほどの元気をもらった おっちゃんたちであった。
by musubi-pro | 2009-09-08 20:17 | むすび日記

一夜明けて

昨夜舞台でオペラを歌い 踊ったおじさんたちはどうしているのか。

朝にのぞくと 淡々と日常に戻っているおじさんたちがいた。
コップを洗って 朝の準備をしている人。
ランドリーから 洗濯物の詰まった袋をもって帰ってきた人。
2名はデイサービスの車が迎えにきて もう出かけていた。

「昨日はつかれたでしょ」とこちらを気遣ってくれる。
昨日の感想を聞くと「つかれた。…でも楽しかったよ。」とNiさん。

Adさんは「またやりたい!昨日は興奮して2時まで眠れんかった。」
Ktさんは「何をするのかわからなかったのですけど 会場に入った瞬間から
みんなが自然と仲間になったもんですから…」
と語ってくれた。

医者に行ったり 買い物したり おじさんたちもやることが溜まっているようだから
今日はコーヒーを飲んで 午前中で店じまい。

おじさんたちのうっとりしたような 夢の余韻のような表情を見ていると
3日間の経験が とてもいい刺激になり
またおじさんたちはひとまわり大きくなったみたい。

ココルームのみなさん はるばるイギリスから来られたオペラのみなさん
ブリティッシュカウンシルや ラッシュジャパン 共催・協賛団体のみなさん
参加者のみなさん 観客の皆さん にとにかく感謝します とむすび一同より。
by musubi-pro | 2009-09-01 17:48 | むすび日記


西成・釜ヶ崎で紙芝居をするおじさんたちの表現活動