紙芝居劇むすび



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最高のこどもたち

十三の保育園にお呼ばれして紙芝居をすることになった。

はじめての場所だったが 先生がたをはじめ
みんなで「おっちゃんたち いつくるの?」と 首を長くして
待ってくれていたそうだ。

講堂には100人以上の0歳から6歳のこどもたち。
久々に上演する「桃太郎」を 一生懸命見つめている。
まだ小さな赤ちゃんでさえ むすびのおじさんたちの声色に
「いったい 何者なの?」といった表情で注目している。

おじさんたちは こうした観客のまなざしが大好きである。
一生懸命見てくれている!と思うと がぜん張り切ってしまう。

紙芝居が終わっても 興味津々で双方の歩み寄りは 終わらない。
「鬼が持っているのは何?」との質問に
金棒…と答えると思いきや 「これはね 君たちが持ってはいけない金属バットだよ」
と これには大人たちが大爆笑。
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保育園の先生方の配慮で 今日はおじさんたち
各教室でこどもたちと遊び 給食を一緒にとることになった。

紙芝居はおじさんたちの自己紹介がわりであって 
その前後の交流が実は一番大事なのだ。
紙芝居を演じきって 光り輝くスターであるおじさんたちに
こどもたちは狂喜乱舞のようすで 飛びついてくる。
さっそく粘土で「おじいちゃんたち」をつくっているこどももいる。

ある先生が「あちらで おじいちゃんの膝にこどもが乗って かわいらしいんですよ!」
と私を他の教室に連れて行ってくださる。
おじいちゃんとこどもたちのスキンシップは 見ている人をも和ませる。
家族と離別し もちろん孫なんて抱いたこともないおじさんたちは 
こどもの感触にとってもやさしい表情を浮かべているのだった。 
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給食 こどもたちにお世話されて いっしょに小さなテーブルについて
「いただきます」をする。もうすっかりおじさんたちに夢中のこどもたちが
いっぱい話しかけてきてくれる。体調もしんどいし いろいろ大変だけど
(むすびやっててよかった)と思える瞬間なのだ。
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帰る時も門のところまでこどもたちが自然と集まって花道をつくってくれている。
「バンザイしよう!」とこどもたちがいいだして みんなで両手をあげて祝福してくれる。
握手を求めて おじさんたちに群がって 最後の「だっこ」を求めるこどもたちも。
「またきてね!」「またくるよ」 自然に交わされたことばが
ほんとうにうつくしく響いた。
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「今日は最高の公演だったんじゃない?」と前回の八尾公演でもそう言っていたSiさん。
毎回最高と思えるなんて すごいなぁ。
by musubi-pro | 2009-11-26 20:42 | むすび日記

フラワーアレンジメント ワークショップ

3月に続いて2回目のフラワーアレンジメントワークショップ。

テーマは「心に花いちりん」
おじさんだって 花を愛でて 癒されたい。

講師は塩川先生。いつもありがとうございます。

はじめて参加するおじさんたちは オアシスとナイロンペーパーで土台をつくりながら
「???」 何が起こるのかわからず こわごわ。
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今日のお花はストック 菊 カーネーション 千日紅 赤い実がついてるやつ(名前忘れた) アイビー など。
ピンクっぽい配色が おじさんたちの乙女心をくすぐる。
前回繊細なタッチでみんなに褒められたAdさんは すっすとオアシスに花を挿していく。
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先生のお手本を見て 自分たちで生けるのだが
みんなそれぞれの道を突き進み
やたら背が高くそびえたっているもの ちまちまと可愛らしいもの
Snさんはまん中にドカンとストックの束を据えた。
先生に手直ししてもらうと それぞれいい感じになった。
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できた人は 他の人の作品を見て回る。いろいろな個性がさく裂している。
ひとつひとつ表情の違う作品があるから 自分の作品がよりいとおしくて
Hjさんは「これ わしがつくったんや!どうや?」と何度も聞いてくる。
あちこちから「生まれてはじめて!」という声が聞こえてくる。

先生の講評。「それぞれ個性があって 味があって いいですね」という感想から
「テーブルに置く場合は 相手の顔が見えるような高さにするといいですよ」など
技術についても教えていただいた。

むすびのメンバーではないTkさんは「お父ちゃんとお母ちゃんの遺影の前に飾ります」
と大事そうに花をもって帰ったし
いつも酔っぱらってエッグスでくだをまくので ときには強制退去させられる
名も知らないオッチャンも 作品はつくらなかったものの
自分のカメラを持ってきて みんなの作品を撮ったり 意外とこの人が
花に詳しいことをみんなは知った。
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花の前ではイガイガする人もいないのか みんなふんわり柔らかく笑った休日の午後でした。

そして ワークショップが終わると キリリと気分を締めて
紙芝居の練習をはじめたおじさんたちでした。
(26日に十三の保育園で久々の「桃太郎」をするので気合いが入っている)
by musubi-pro | 2009-11-23 22:59 | むすび日記

踊るおじいちゃんたち

八尾のヒューマンフェスタ公演の日。
今日はペルーなどから来られているアンデス音楽の「ワイラ」さん
八尾の障害者の施設で結成された「劇団ドロップ」さんと
おなじステージに立つ。

待ち時間は会場に入って 他のグループの出し物を見て
音楽にうっとりしたり 演劇に大笑いしたり
なごやかに 出演者やお客さんの隔たりがなくて
とってもいい雰囲気。

「ぶんちゃんの冥土めぐり」では
『鬼のパンツ』のおどりも ノリノリ。
夜公演だったのでお休みのTbさんに継ぐ
2代目白鳥さんMkさんも 不思議なトークで登場。
「今日は最高だったんじゃないか」とおじさんたちが言うほど
充実して演じることができたようだ。会場の力は演者に力を与える。
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最後「ワイラ」さんの演奏をみんなで聞く。
アンデスの音楽はおじさんたちにも耳に優しく なんだか懐かしい。
知っている曲は口ずさんだり 体中で聞いている。

最後の曲はみんなで踊ろう!という打ち合わせ。
楽屋で休んでいた90歳Snさんや 足の痛いSiさんに「最後の曲だよ」
と知らせに行くと 「そうか!」とスクっと立ちあがって出動態勢に。

90歳Snさんは「コーヒールンバ」に合わせて 
カツラと白い割烹着をつけたお母さんの格好のまま 激しく踊る。
演奏しているワイラさんに詰め寄ったり
車椅子の人に挑んでいったり まわりのみんなを楽しませながら。
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寒くなってきたこの時期 高齢のおじさんたちはとても体調がいいとはいえず
ステージがはじまるまでは イライラして仲間に当たったり
何度もトイレに通ったり ぐったり座っていることもあるおじさんたち。

あたたかい拍手を送ってくださるお客さんからまた元気をもらって
帰る頃には「なんだか 帰るのが名残惜しいかんじやな」と
優しい表情で八尾の街をあとにした。

※ワイラさんのYOUTUBEで演奏の様子が見られます。
最後の方に踊る「ぶんちゃん」の姿も映っていますよ♪
by musubi-pro | 2009-11-20 23:16 | むすび日記

旅行に行きました

さる11月2,3日 京都の美山町に旅行に行きました。
毎月なけなしの2000円ずつを積み立てて 年に1回行く旅行。

美山町と言えば茅葺(かやぶき)集落が有名。
おいしい空気と 健康的な食事で おじさんたちにリフレッシュしてほしくて。
ボランティアで車の運転を引き受けてくれたYgさん ありがとう!

天気はずっと雨、ときどき雷、そして今年一番の寒波。
むすびの旅行に雨ははじめてだったので
はじめて参加した90歳のSnさんが雨男や とか
体調が弱って今回一緒に来なかったTbさんが晴れ男だったんか とか
あれこれ噂がとびかい…

有機農法で育てた野菜を中心に おいしい手づくり料理をだしてくれる
アースガーデンでランチ。 ひとつひとつ本当においしくて
濃い味に慣れているおじさんたちも 素材の味に「うまい!」と堪能した。
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午後から何か体験しよう ということで
文化施設で クラフト体験。
ダルマの貯金箱 万華鏡 木の笛 バードコール。

自分でつくった万華鏡をのぞくと けっこうしばらく世界に浸れる。
楽しいけれど さっ寒い… その施設にある大きなお風呂に入ってから 宿に向かう。e0035629_11304040.jpge0035629_11305487.jpg







かやぶき集落は日が暮れると真っ暗で 道が狭い。
雨もひどく降ってきて 車中はパニック。
「ぎゃー こっち落ちるぞ!」「オーライ オーライ!」と
おじさんたちもスリルを味わう。

かやぶきの民宿の中はあったかで ご主人がおじさんたちを
気遣いながら 地鶏鍋を用意してくださる。
一日寒い思いをしてきたので ようやくホッとする一同。
みんなでつつく鍋はおいしい。
8時には食べ終わり「何しよ~」 寝る人と トランプに興じる人にわかれた。e0035629_11321455.jpge0035629_1132321.jpg







美山にも初雪が降ったほどの寒い夜。電気毛布を用意してもらった。
夜 襖一枚へだてて おじさんたちの寝息を聞いていると
Snさんの咳がひどくて ゼイゼイいっている。
寒さで死んでしまうのではないかと 心配になる。
トイレにもみんなよく起きる。間違って女性の部屋の襖を開ける人もいるし
おじいさんたちの夜はオールナイトだ。

それでも朝になるといつもの様子で元気に起きてきて
いつものおじさんたちらしく冗談を言ったり 歩き回っている。
あらためて この人たちが紙芝居をやっている奇跡を思う。
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翌日もあいにくのお天気。ドライブで山の方をまわって
森林浴をしっかりしてから 京都の仁和寺に寄り道して帰った。
たまには紙芝居抜きで みんなで寝食をともにする というのは
普段と違ったその人を見ることもできて 楽しい。

高齢化したむすび 90歳のおじいさんもいる 来年はどうなるか?なんて
わからないなか みんなでお出かけできたこと自体がうれしかった
旅でした。
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by musubi-pro | 2009-11-18 11:36 | むすび日記


西成・釜ヶ崎で紙芝居をするおじさんたちの表現活動